すっかり時間が経ってしまいましたが、「iPadはノマド仕事に使えるのか?」の続きです。
※更新をのろのろしている間に、Mac Book Airの新型やiPadのiOS4.2対応などの環境がやってきましたが、本稿の方針は本質的にはかわりません。
iPadでのノマド仕事について、もっとも気になる「ドキュメントの作成」について。
iPadでのドキュメント作成作業
いろんなご意見や、異論もあるだろうことを承知のうえで、iPadはドキュメント作成、とくにパワーポイントのようなプレゼン資料の作成には、向いていないと、結論付けてよいのではないでしょうか。
たとえば、いままでオフィスで固定PCを利用していた方が、「ノマド仕事ができる環境を手に入れたい」と考えるとして、メールなどを中心に考えているのならば、もしかしたらiPadは「使えるツール」かもしれません。
しかし、「資料作成もしたいんだよね」と言うのなら、「それは、無理ですね」と答えるのが適切です。
はい、その通り。
Mac用のプレゼンアプリ「Keynote」は「PowerPoint」の数段上をゆく演出力があります。
そのiPad版は1200円。価格と性能を比較すれば、よくできてます。
ちょっとした勉強会用スライド作成には、役立つかもしれません。
しかし、いままでどおりのプレゼン資料作成となると、実用に耐えません。
同様に、Wordのような文書ファイルやExcelのようなスプレッドシート作成についても、さまざまなアプリがリリースされていますがわざわざiPadで作るのはどうかしら?と感じる人の方が多いでしょう。
では、iPadは「ノマド仕事で使えないのか?」というと、決してそうではありません。
iPadはビューワとして優れている
iPadは「ビューワ」としての使い勝手が非常にすぐれています。
小さい画面なのに解像度が高い、という液晶の特徴は、Web閲覧にも便利だと前回書きましたが、この長所を、ドキュメント作成のフローで活用することができます。
Evernoteを活用してサブモニタに
わたしが気に入っている使い方のひとつは、iPadをノマド中の作業用サブモニタとして利用する方法。
複数のウインドウを立ち上げて、「見るためのファイル」と「作業用ファイル」を行き来するケースがあります。
そんなとき、「見るためのファイル」はPDF化してEvernoteにいったんクリップ。
同期が終了したところで、その資料をiPadから開きます。
カフェの狭い空間でも、こんなふうに、ツインモニタ的な作業環境を手に入れられます。
資料を「見る」「探す」ためのiPadと、ドキュメントを「作成する」ためのノートPCとが役割をそれぞれ分離することで、作業が効率化されるのです。
DocumentsToGoを使って簡易編集&プレゼンテーション
もうひとつ、使い勝手がいいのは、簡易編集&プレゼンツールとしての使い方。
会社概要やサービス案内など、定型のドキュメントをノートPCを使ってパワーポイントで作成しておきます。
「DocumentsToGo」というアプリを使って、こうしたファイルのPCとの同期や、かんたんな文字の編集、ページ単位での削除などができます。
たとえば資料の宛名部分だけ、訪問先に伺う5分前に修正したり、不要なスライドを削除することができるのです。
しかもiPadなら、そのままプリントせずに、紙の資料を見せるように見せることができます。
さらに、DocumentsToGoは、見せた資料をその場でメール添付送信できるようになっていますから、打合せの場で「資料送付」をすることもできます。